2008年10月14日火曜日

ロシナンテ社からのお願い

 ロシナンテ社は、この夏で38周年となりました。各地の平場からの発信のお手伝いを今日まで続けてこられたのも皆様方のお陰と思っております。感謝です。
 さて2006年春からロシナンテ社は、単行本の発行を始めました。
①さくらと空を翔け心を紡ぐ 西 定春著 千書房 定価2200円+税 
②低周波音症候群 汐見 文隆著 アットワークス 定価1000円+税
③見えてますか?農業と農村の将来 使い捨て時代を考える会編 アットワークス 定価1000円+税
④正義は我にあり 西宮冷蔵・水谷洋一の闘い ロシナンテ社編 アットワークス 定価1200円+税
⑤左脳受容説 低周波音被害の謎を追う 汐見 文隆著 アットワークス 定価1200円+税
⑥川辺の民主主義 大熊孝・姫野雅義他著  アットワークス 定価1500円+税

※①は利益がでていません。
 ②、⑤については汐見さんが、多くを引き取ってくださいましたので、十分、利益があがりました。
 ③は、使い捨て時代を考える会の販売と日本有機農業研究会などへの働きかけ、そして書店でそこそこ売れました。何とか利益が上がっています。
 ④に関しては、水谷洋一さんを撮った映画の上映会等で販売してきました。6冊の中では一番多く2000冊作りました。1年で約1100冊、売れました。ようやく利益が出てきました。
 ⑥については、発行後、6ヶ月経過しましたが、今のところ苦戦中です。経費分を稼ぐには、あと半年はかかると予想しています。こんな状況です。利益といっても1冊あたり20万円から40万円程度です(この場合の利益はおおよその粗利です)。正確な数字は現在、集計中ですが2年間で120万円は、作れたと思います。これではまだまだ厳しい状態です。しかもこのお金は、全てロシナンテ社の運転資金に回ります。「月刊むすぶ」自体は、印刷代等の経費は、毎号何とかクリアーしていますが、それ以上のお金はなかなか稼げません。その赤字を単行本やカンパ等でやり繰りしています。それ故、なんとか月1冊を発行すれば、もう少し余裕が出てくるのではと思っています。

 そこでお願いです。

ロシナンテ社というネットワーカーのための融資

お金は単行本の発行資金とさせていただきます。連続して本が出せるようになり、なんとか年収300万円程度でスタッフが二人、生活できる状態に持ち込むことを目標としています。
 2年間、据え置きという条件で融資をお願いいたします。
① 一口10万円から 2年据え置きです。
② 債務保証は、ロシナンテ社代表・四方哲です。
③ 利息はありません。ご融資していただいたお金を返し終えるまで「月刊むすぶ」をお送りさせていただきます。
④ 返済は、ご融資いただいた順に月5万円ずつ返済させていただきます。
⑤ 募集期間 2008年10月1日~2009年3月31日(返済開始は2011年4月から)
⑥ 入金先 郵便振替 01080-6-42151  三菱東京UFJ銀行出町支店 (普)4008047
※入金に際しては必ず融資と明記ください。
⑦ 連絡先 京都市東山区泉涌寺五葉ノ辻町28 電話・FAX 075(533)7062
以上、余裕があれば是非、ご協力ください。よろしくお願いします。

ロシナンテ社 ただ一人の責任者 四方哲

2008年10月9日木曜日

徳本峠(とくごうとうげ)

 JR松本駅には松本電鉄が併設されています。この松電で新島々までいく。そこから25キロほど歩いて上高地に入るコースが、自動車道路が整備される前の入山コースです。
 このコースは、険しい登山道ではありません。新島々から山道までまず1時間ほどテクテク歩きます。とにかく歩く。山間から流れ下る小川沿いにある自動車道、といっても車一台通るのが精一杯な道です。そこを歩く。そのうち山の麓にたどりつきます。ここからが山道です。樹木がうっそうと生茂る山の中に入ります。沢もあります。そこの水は冷たくて美味しい。登ったり降りたりしながらとにかく前進。ボクは釣りをしないので分かりませんが、途中、岩魚小屋という小屋があります。炭焼きの跡もあります。その昔、この道が地元の人たちの生活道になっていたのだろうと思います。とにかくそんな森の中を歩くのです。鳥のさえずりや名前も分からないチョウがひらひらと舞っていたりします。最後の2時間ほどは、くねくねとかなりの高低差になりますが、とにかく登る。そんなコースです。
 繁みからゴソゴソと音が聞こえます。ひょいとカモシカが顔を出します。ニホンカモシカです。生きています。動いています。テレビや動物園のそれではありません。木々の上の方でキィ、キィと泣き声がします。ニホンザルです。十匹くらいですか。彼らも本物です。
 正直、たまに出かける人間にはかなりこたえます。上げる足が重くなります。汗も吹き出ます。それでもここまで来た以上、歩き続けるしかありません。普通、上高地から下山するのは楽なんですが、入る時に使うコースではないですね。マイナーなコースだからまず人には会いません。人気のある山には登山シーズン、アリの行列ができます。ここは決してそんなことはありません。とにかく歩き続けるのです。
 本格的な登山は、お金もかかるし、中々大変なのですが、そんなに装備も必要とせずに登れるのが嬉しい。とにかく5時間ほど山道を行くと徳本峠に到着します。その頃には、頭の中は空っぽですよ。峠のテッペンに足をのせた瞬間、穂高連峰が眼の前に広がります。これがまた嬉しくて何度もこの山登りをしてしまいます。5時間ほどの疲れが吹っ飛ぶというのはやっぱり爽快ですね。徳本峠には山小屋があります。缶ジュースくらいは売ってくれます。但し地上の倍の値段です。
 峠を越えると後はとにかく下り。かなり急な下りですが、特段な装備がいるわけではありません。足の関節が笑い出します。1時間ほど駆け下ります。すると明神へ出ます。ここまで来ると旅館やホテルがあります。人の匂いがします。さらに30分歩くと小梨平です。
 河童橋、大正池とそこは上高地の中心です。立派なホテルもあります。ここまでバスがあります。だから普通、7時間以上もかけて歩いて上高地に入る人はいません。穂高連峰や常念,槍なんかに登る場合でも普通、ここまでバスでやってきます。穂高縦走なんかだとライチョウやハイマツが見られ、眺望も素晴らしいパノラマです。
 徳本峠越は、自然とゆっくり過ごすには理想的な登山道です。
 上高地には銭湯もあります。疲れた体を休めるには最高です。(しかた)