2008年7月31日木曜日

問わず語り③ その3

主人公は私
 
多分、市民運動や住民運動などの社会活動も消費される情報の上に成り立っているのだろう。そして間違いなく人々は偶像を求めている。
 中村敦夫さんはその辺りがよく分かっていたのだろう。上手に国会議員になった。そして実に的確な方向性を示して政治の表舞台から去っていった。
彼の議員活動を保証できなかったのが、私たちの執念のなさ。そして紋次郎の代わりのアイドルが川田龍平さん。
 川田さんは伝え聞く限り誠実な方だと想像できる。しかし議員になったことで彼は間違いなく消費される側になった。
 市民が自分たちの偶像を求めている間にドンドンと市民自身が追い詰められてきたとのではなかろうか。
 悲しいことに絶えず消費できる偶像を求めていろんな社会運動を続けてきたツケが今きたのではなかろうか。主人公は私たち自身なはずです。憲法には主権者は国民と書いてあります。
 これはこれで問題があるのだが…
何十年と日本で暮らしても税金だけとられて投票すらできない存在が何十万人といる。権力者は帰化しろという。(帰化する前に気化しちゃいそう?)
とにかく主権者は私たち。
 誰かに代弁を求めてはだめ!
 まず選挙権があればまず投票。そしてつまらなくても国会中継くらいは、たまに見よう。変に加工されたニュースワイドショーばかり見ていたら馬鹿になる。そしてせめて朝日、読売新聞くらいは読もう。
 
今日の日付は7月23日。ただ今午後3時半。室温34度。暑い。クーラーはない。だからだろうか、今回は少々?結構、失礼な言い方に終始したかもしれません。脳みそがウニになっている。ご勘弁ください。ロシナンテ社厳しいことには変わりないもので…。くどい!

この暑さの中、仕事場にいるときはほとんどハダカですごす。それでも暑い。扇風機は2800円で買った安物。生ぬるい風が押し寄せる。ぐるんぐるんと一生懸命に回ってくれる。感謝感謝。昨年、移転したときに据え付けた水しかでないシャワーを1時間ごとに浴びる。実に気持ちがいい。さっぱりする。午後1時から1時間ほど昼寝をする。とにかくもうひとつのネットワーカーとして生き抜いてやる。なんと言われようが構わない。去り行く人は追ってもしかたがない、しかしギリギリまでお付き合いしていただく。ボクはここでご飯を食べたいから。動き回ればそれなりに新しい人がつながってくる。とことんロシナンテ社として前進するさ。ロシナンテ社は38年周年となった。         (つづく)

2008年7月28日月曜日

問わず語り③ その2

集金は切ないもの

「月刊むすぶ」の購読代は8400円。月700円である。もう十九年間値上げせずにきた。この8400円をボクは集金して回る。まあ本人が来て「是非、ご継続をお願いします」と来るわけだからそれなりの小さなドラマがある。
 市民運動の業界では中々の有名人のお連れ合いが購読してくれていた。その仕事場に冬の寒い時期、集金に伺った。
 前回は頂戴できた。ところがこのときは失敗した。どうも若い子を働き手としてつなげずにいるロシナンテ社に不満があるようだ。しかし給料も満足に払えないのに人を雇用するのはそれは犯罪ですよ。とボクの言い分。
まあ前回の集金の際、彼女の姑さんの話まで持ち出してお願いしたわけだから今回は厳しいなぁとは思っていた。
 こういう場合は、素直に「ありがとうございました」と頭をさげて早々に引き上げる。ところがこのとき、彼女はボクが去るよりもすばやく事務所の奥に引き上げた。 
 お金を頂戴するというのは、本当にむずかしい。いろんな人に嫌われる。
しかしこれくらい泥臭くやらないとロシナンテ社はご飯が食べられない。
 誰もが黙っていても買ってくれる雑誌にすればいいじゃないかとご批判もあるかと思います。じゃ聞きたい岩波の「世界」はどれくらい売れているか知っていますか?「週刊金曜日」の実売数はわかりますか?
 多分、驚くほどの部数しかうれていません。大きな書店で「世界」や「週刊金曜日」の売れ具合を確認してみてください。
 開き直るつもりはないが、イエイエ、開き直ります。今回は開き直ります。失礼な物言いだとは重々承知の上で言わせてください。それほど厳しい状況に私たちは置かれています。
 本当にこの日本社会の対抗文化を支える気があるなら「世界」「週刊金曜日」そして「月刊むすぶ」くらい購読してください。本当にお願いします。
 半分泣き落とし。焼きが回ったか。
 食べ物の美味しさは、かなり共通したものがあります。しかし本はそういうわけにはいかない。いろんな考えが皆さんにある。それをネットワークするのがロシナンテ社だと思っている。
しかし厳しい。難しい。

2008年7月24日木曜日

問わず語り③ その1

集会での販売は気合です。
「とにかく買え!この野郎!」くらいの怨念?情念?をお腹に溜め込んでバーッとやらないと売れない。
特に「月刊むすぶ」なんてのは地味な雑誌なわけだから…
 十年以上前、駿河台の明治大学で入管の集会をやっていたことがある。絶滅危惧種のようなヘルメット姿の人たちが存在する。そんな空間である。
 とにかく京都から夜行バスで登場である。
何だかんだで場所確保。
 午前中からのスタート、
狙い目は開場30分と昼休み。そして午後の中休み。終了時は意外にうれないものだ。
 体中からオーラ湧きでる。ということだが、かなりの小心者。そんなに大きな声は出せない。というよりでない。それでもチラシを撒きながら参加者の足を止める。足が止まったら、まず相手の目をみる。いや睨みつける。できるだけ優しく?そしてたどたどしく雑誌の説明を始める。
「1970年創刊です。各地の草の根の住民運動、市民運動の現場の声を集めてきました。書き手は日常の中で現実に関わっている人にお願いしています。決してジャーナリストや評論家にかいてもろうわけではありません」
その間、右手で「月刊むすぶ」のページをめくっていく。左手はチラシを撒いている。
その間、相手の目を見続ける。
「1冊800円!」
こんな感じでとにかく売り飛ばす。
じっとしていても売れるわけではない。
少なくともこれでご飯を食べているんだ!このときは160冊売った。

そのうち「月刊むすぶ」だけを机に並べて売ることの限界を感じるようになった。そこで他社の単行本を売ることにさせていただくことになる。少なくとも他社の本は、装丁からしてちゃんとしている。キレイだ。いろんなことを学んだ。そして他社、つまり普通の出版社の仕事ぶりを勉強するよい機会になった。
今、アットワークスと組んでとにかく5冊、単行本を出した。この経験が少しは生きていると思う。しかし儲からない。中々人並みのなれない。

僕らが取り組む企画は社会問題がそのテーマの場合がほとんど。社会問題は売れないというのが当たり前になってしまった。それを売るのがこちらの仕事。

「ここに並んでいる本は売れません!街の本屋ではめったに売っていません。」
「月刊むすぶ、これを置いてくれる本屋なんかありません。今日、買わなかったらもう2度と手にすることはありませんよ」

並べ方にも工夫はある。まず売れそうなものを平積みにする。それの部数がある場合は、机のセンター、左右の端に積む。それだけ視覚的に目立つ。一日の販売の最初と終わりではかなり並べ方が変わってきている。集会売りは進化するのである。

2008年7月9日水曜日

もうすぐ夏本番です

もうすぐ夏本番です。ロシナンテ社はこの夏で38才です。まだまだ前進します。今後ともよろしくご支援、ご声援をお願いします。

死刑について考えてみませんか?
 死刑判決が増えています。そしてどんどん執行されています。宮崎勤死刑囚が執行されました。
その少し前、秋葉原で不条理な殺人事件が発生しました。これは見せしめか?鳩山という法務大臣は…、あぶない?「死刑執行をベルトコンベヤーのように」と言ってみたり、「友達の友達がアルカイダ」。そして来年から裁判員制度が始まる。
 大阪・池田小の事件のあと知り合いの精神病者がいっていた。「もし仮に彼が無罪になり、シャバに出てきたら一緒には生活をしたくない。自信がない」と。
 人を人が裁くことをもう一度、考えてみませんか。
 国家が人を殺せるのか。
少なくとも死刑制度を存続させている先進国は少数派です。しかし、私たちの暮らす日本という社会は、今のところ、各種の世論調査では8割以上が死刑の存続を支持しています。いろんな考え方があると思います。そこでロシナンテ社のネットワークを使っていろんな声を集めてみようと思います。
 そしてその声をまず『月刊むすぶ』に掲載します。
 声がたくさん集まったら単行本にしてみんなで広めていきたいなと考えています。ささやかな問題提起ではありますが、是非、アナタの思いを発信してみませんか!平場からの発信に参加してください。
 
原稿の要領は以下のとおりです。
 テーマ 死刑について
 字数  3000~4000字程度
 締切  7月31日
 送付先 E-mail musub@big.or.jp
〒605‐0974
     京都市東山区泉涌寺五葉ノ辻町28
     電話・FAX 075-533-7062
 ※できたら実名でお願いします。