2008年8月27日水曜日

今、立ち止まって死刑制度を考えてみませんか。

 死刑判決が増えています。前の法務大臣・鳩山さんは2ヶ月おきに執行の署名を続けました。そして光市母子殺人事件の被害者遺族・本村さんは、テレビカメラの正面を向いてその考えを発言しています。これで加害者の弁護団は世間を敵に回しました。今、日本市民の8割が死刑制度の存置を支持しています。気分は集団リンチ?
 テレビという媒体の責任は大きいと思う。私たちは考える暇を与えることなく「死刑!」という感情を刷り込まれてしまいました。
 本村さんを始めとする被害者遺族の感情は大切。しかしその彼と同じ世間に暮らす僕らは彼とは違う存在です。
 今、立ち止まって死刑制度について考えてみませんか。
 「月刊むすぶ」の8月末号では死刑制度について考えてみました。

 手書きでお手紙を出したら、亀井静香さんと左藤恵さんからも原稿を頂戴できました。まさかと思っております。市井からは赤瀬川勝彦さん、坂口誠也さん、猪島克さん、橘智子さん、菅沢邦明さん、佐無田義己さん、斎藤綾子さん。そして死刑判決を受けて公判中の林真須美さんからもお声を寄せていただきました。
 誌上でのお礼、失礼の段、お許し下さいませ。ありがとうございました。
 ロシナンテ社はちっぽけな存在です。現状ではこの号を十分に拡げる回路がありません。10冊以上まとめてご注文いただいたら、1冊840円を600円にさせていただきます。身近な方々にお勧めいただければ嬉しいです。
 お力をお貸し下さい。こころよりお願いします。
〒605-0974 京都市東山区泉涌寺五葉ノ辻町28
         ロシナンテ社 四方哲
 電話・FAX 075-533-7062
 E-mail musub@big.or.jp

 暑い日は炊き立てのご飯を水にさらして食べるといい。それによく冷やした水をかけて食べるのもいい。
 スイカをお腹一杯食べる。最高の時だ。食べ残したかわの表を包丁でそぎ落とし、塩で一晩漬けておく。これが美味しい。
 夏、食欲がなくなることは今のところない。
  
 8月の「月刊むすぶ」では、死刑について取り組んでみました。日本社会の8割が死刑制度の存置を望んでいると言われています。私は「ホントかしら?」と感じています。ましてや裁判員制度が始まると自分自身が、被告の生死を決定することになる。私たちにそんな大変な責任を負う器量があるだろうか?
 責任を負いたくないのが人間の常。そういう点では、800人近い国会議員の人たちはもの凄く勇気のある人たちだなぁと感心してしまう。学級委員になるわけじゃないんだから。まず司法や取調べの情報公開が不十分なままで大丈夫なのか。そんな危惧を抱いてしまう。それに最近、やたらと死刑判決が続いている。その上、鳩山さんは2ヶ月おきに死刑を執行した。国家が人の命を断てるのだろうか。被害者、その遺族の感情はどうなるのだ!という声が強くなってきているのは、確かに事実。
 
 知り合いの精神病者の人が言っていた。
「凶悪事件が起こって、精神鑑定の話が出る度に外へ出られなくなる」
「今の社会は、僕ら精神障害者と共生する気はないと思う。僕らは排除・監視・管理の対象。だから悪いことをしたら死刑!という論理も当然受け入れられている」

 もし仮に秋葉原事件の加害者が、いや宅間守氏でもいい。彼らが精神鑑定で無罪となり、シャバに戻ってきたとする。
 私たちは彼らを受け入れることができるのだろうか?今の司法制度上、無罪になる可能性としては、精神障害であったというのが一番、唯一の可能性。
 
 この点も私たちは考えなくてはと思う。

 巨悪事件犯罪者だから死刑としてこの世からその存在を抹殺する。国家があだ討ちを代行できるのだろうか。それでよいのだろうか。死刑制度廃止。私もそうあるべきだと思います。
 しかし、その「凶悪な人間」の存在を終身刑という形をとるにしても、その人の命という存在を私たちの社会が抱え込むことになる。そして被害者・遺族の感情も受け止められるのか。
 今回は、こんな問題を考えてみました。

0 件のコメント:

コメントを投稿